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Thursday, February 25, 2021

<財政検証>Gメッセ群馬 県全体で実質赤字化へ 本紙試算、コロナ禍で拡大の恐れ - 東京新聞

ホールなどの稼働率が低迷しているGメッセ群馬=高崎市で

ホールなどの稼働率が低迷しているGメッセ群馬=高崎市で

 県が高崎市岩押町の高崎競馬場跡地に昨年六月に開業させた大型集客施設「Gメッセ群馬」の初年度収支を、本紙が建設費の返済額などを含め試算すると、県全体では実質的に赤字化する見通しが分かった。施設は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、最大ホールの稼働率が低迷するなど苦境にあり、見通しより赤字幅が拡大する恐れが出ている。 (菅原洋)

 本紙は施設の委託を受けて運営する「Gメッセ運営共同事業体」(代表企業・コンベンションリンケージ)が、県に二〇一八年に提出した事業計画書を情報公開請求。計画書の収支計画に県へ取材した建設費の返済額などを勘案して独自に試算した結果、赤字化の見通しが判明した。

 計画書によると、初年度は学術会議や大会・集会が三十六件、コンサートが三件、展示会・イベントが二百件を誘致できるとし、利用料金などで収入は約五億二千六百万円と予想した。

 支出は人件費や水光熱費など約五億千四百万円と予想。収入から支出を差し引くと、利益として約千百六十万円残ると見込んだ。このうち半額の約五百八十万円を県へ納付し、残額の約五百八十万円が純利益となると予想した。

 施設は本体の事業費が約二百四十八億円。県はこのうち二〇年度の時点でこれまで発行した県債の計約百九十億円を充てた。二〇年度の返済は約八千万円の予定で、支出に相当する。収支計画には敷地の賃借料の年間約七千万円も含まず、これも支出に当たる。

 このため、二〇年度は約五百八十万円の純利益から、試算によって二つの支出の合計約一億五千万円を差し引くと、県としては実質的に一億数千万円の赤字に転落する。

 返済額は毎年度増え続け、二三年度には約七億七千万円に。以降は同額程度で平準化し、当初から約三十年間にわたり返済が続く。施設は約三十年間は黒字転換できない恐れがある。

 しかし、試算は二〇年度にコロナなどで一月二十五日現在、キャンセルが百五十五件に上る実態を反映していない。施設の利用実績は同三十一日現在で小規模な行事を中心に三百九十四件、予約件数は九十五件。

 ただ、一万平方メートルと屋内最大の展示ホールの稼働率は同三十一日現在で13・1%にとどまり、計画書が見込む65%を大幅に下回る。初年度の返済額などを差し引いた赤字幅は試算より拡大する可能性がある。

 施設は四階建ての延べ床面積約三万三千平方メートル。総事業費は敷地の賃借料や周辺道路の整備費など合わせると、三百億円以上かかる見通し。

 県イベント産業振興課は「施設を運営する事業体の収支と、建設の返済額や敷地の賃借料を含む県全体の収支は異なる。施設は県としては社会基盤として考えている」と説明している。

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