2021年1月の新車販売台数が発表されたが、ヤリスが1万8516台で、5ヵ月連続の首位。しかし、この販売台数のなかには、ヤリスクロスも含まれており、11月以降は過半数がヤリスクロスなのである。
2020年9月:ヤリスクロス6740台(ヤリス全体:2万2066台、総合1位、内ヤリスは1万5326台)
2020年10月:ヤリスクロス6900台(ヤリス全体:1万8592台、総合1位、内ヤリスは1万1692台)
2020年11月:ヤリスクロス1万40台(ヤリス全体:1万9921台、総合1位、内ヤリスは9881台)
2020年12月:ヤリスクロス8910台(ヤリス全体:1万7198台、総合1位、内ヤリスは8288台)
2021年1月:ヤリスクロス9350台(ヤリス全体:1万8516台、総合1位、内ヤリスは9166台)
そのヤリスクロスに、レクサス版が用意されている情報を掴んだ。現在のレクサス最小のSUVはトヨタC-HRの兄弟車、UXだが、さらにその下にラインナップされることになるのだ。
さて、レクサス版ヤリスクロスはどんなモデルなのか? 今わかっている情報すべてお伝えしよう。
文/遠藤徹、写真/ベストカーweb編集部、ベストカー編集部、トヨタ、レクサス、メルセデスベンツ
【画像ギャラリー】ヤリスクロスのSUV版が加わればレクサスSUV陣は盤石の態勢!?
■現在のレクサスSUVラインナップを見る
ヤリスクロスのレクサス版が登場するという情報が入ってきている。でもまだ首都圏にあるレクサス店筋にはまだメーカーからの正確な情報は流れていない。
しかしながら、これまでトヨタブランドのプラットフォーム&基本コンポーネントを使ったSUVはLX、RX、NX、UXがあり、トヨタのSUVが登場した2~3年後にはレクサスにSUVを設定、発売されてきたので、その可能性は十分にある。
トヨタブランド車との対比では、両モデルが兄弟車の関係にあるのは、レクサスLXがランドクルーザー、日本未導入のレクサスGXがランドクルーザープラド、レクサスNXが3代目ハリアー&4代目RAV4、UXがC-HRとなる。
ただ搭載するパワーユニットとボディサイズは多少の格差があり、レクサスブランドのほうはエンジン排気量が大きいか同じ、ボディサイズはひと回り大きく、上級志向の仕立てとなっている。
LXは5.7L、V8NAに対してランドクルーザー200は4.6L、V8となっている。ランドクルーザー200は今春のフルモデルチェンジでランドクルーザー300になり、パワーユニットは3.5L、V6ハイブリッド&3.3Lクリーンディーゼルを搭載するといわれている。
LXも今年末までにフルモデルチェンジするが、パワーユニットがどうなるかまだ明らかになっていない。ダウンサイジングの流れからすると、3.5L、V6ターボ&ハイブリッドの組み合わせでLX600h&LX600の名称になる可能性もある。
レクサスNXは今秋にもフルモデルチェンジすることが、メーカーからレクサス店筋に伝えられている。
現行モデルのパワーユニットは2Lターボ&2.5Lハイブリッドであり、それぞれレクサスNX300&レクサスNX300hの名称が与えられている。これらのうちのハイブリッドはトヨタブランドのハリアー&RAV4と同じだが、2LはNAとターボの違いがある。
レクサスUXは2L、NAがUX200、2LハイブリッドがUX250hの名称が与えられている。こちらに対応するトヨタブランドはC-HRで搭載するパワーユニットは1.2Lターボと1.8Lハイブリッドである。
トヨタブランドには今夏に「カローラクロス」が投入され、こちらは1.8L&同ハイブリッドが搭載されるはずである。
となるとUXはそのデザインコンセプトから見てもかなり尖った仕立てのC-HRよりもカローラクロスのほうが近い存在になるかもしれない。
■ヤリスクロスのレクサス版は2022~2023年に登場予定
ヤリスクロスのレクサスバージョンはこれまでの経緯から、2022年ないしは2023年あたりの登場が有力。ヤリスクロスのパワーユニットは1.5LのNAガソリン&同ハイブリッドを搭載している。
したがってそのレクサスバージョンも1.5LのガソリンNA&同ハイブリッドユニットが考えられるが、100%そうともいえない側面もある。
C-HR&カローラクロスはC-HRの1.2Lターボを除けば1.8L、NAガソリン&同ハイブリッドで、対するレクサスUXはトヨタブランドには設定のない2LガソリンNA&同ハイブリッドを搭載している。
こうなるとヤリスクロスのレクサスバージョンはヤリスクロスとプラットフォーム&基本コンポーネントを共用しながら、サイズアップし、1.8LガソリンNA&同ハイブリッドでヤリスクロスとのコンセプト分けを明確にする可能性もある。
■車種を減らすトヨタブランド、増やすレクサスブランド
トヨタブランドは2025年までに国内向けのモデル数を2017年時点の約60車種から約30車種に削減する方針を明らかにしている。
対するレクサスブランドはどうか? ターゲットとしているベンツ、BMW、アウディなどの有力輸入車のシェアを奪還するには、まだまだ戦略モデルのラインナップを増強する必要があるとのスタンスが読み取れる。
ヤリスクロスのレクサスバージョンを投入すれば、レクサスブランドでのSUVラインナップはコンパクト、ミディアム、アッパーミディアム、ラグジュアリークラスが出揃い、ほぼフルラインナップ態勢が整うことになる。
次のステップとして目指すのは国内で、ニーズがありながらまだ進出を果たしていないミニバンジャンルである。
本来であればセダンのラインナップで強力なドイツ勢と対峙したいところだが、最近はあまりにもマーケットが縮小傾向を強めているうえに、ラインナップを再構築しようとすると、トヨタブランドをますます侵食することに繋がりかねない。こちらはビッグマイナーチェンジで当面乗り切るとの判断があるようだ。
したがって新たに開拓するとしたら、成功率が高いミニバンジャンルしかないことになる。トヨタはこれまで国内におけるレクサスブランド構築について「ミニバンは手がけない。」といったポリシーを堅持するスタンスだった。
ただ最近のように頼みのセダンが廃れるトレンドに変遷しており、強力なミニバンジャンルのマーケットが引き続き健在であるのなら、レクサスブランドの投入が可能との判断があるに違いない。
こちらであれば、強力なトヨタブランドへの浸食は最低限に抑えられるとの読みもある。そのミニバンとはいうまでもなく中国市場などで販売されているレクサスLMである。
ただ1~2年後の近未来を予想すると、当面レクサスブランドで構築する必要があり、成功率が高いと思われるのはSUV分野である。
首都圏のレクサス店を一巡して気が付くのは、どこのショールームにも展示してあるのはUX、NX、RXなどのSUVであり、LS、ES、IS、といったセダンの姿はほとんど見受けられない。それだけ国内プレミアムモデルのマーケットもSUVがトレンドの主流になっているといえるだろう。
2021年1月の新規登録台数ではレクサスSUVの実績はUX:1009台、NX:899台、RX:578台、RX:1171台、LX:60台に対して、セダンはIS:1137台、LS:512台、ES:297台だから、完全にSUV勢のほうに人気がある。
したがってこれにヤリスクロスのレクサスバージョンが加われば、月販3000台以上が見込まれ、レクサスブランドのトップセラーに浮上することは間違いない。
現在、レクサスはLBXという車名を商標登録していることが明らかになっているが、このヤリスクロスのレクサス版の車名は、LBXまたはBXとなるだろう
発売時期は今のところ、2022年~2023年が有力だが、新しい情報が入り次第お伝えしていこう。
■証言1:首都圏レクサス店営業担当者
「ヤリスクロスのレクサスバージョンが投入されるという情報が流れているのは承知している。ヤリスクロスが好調に売れているので、レクサスブランド車が発売になれば、レクサスのトップセラーモデルになるのは確実と予想している。
C-HRが発売になってから、2年後にレクサスUXが発売になったので、この流れから予想すると2022年秋あたりが有力ではないだろうか。エンジンは同じ1.5L、NA&同ハイブリッドではなく、1.8Lハイブリッドを選ぶ可能性もある。
本来であれば海外のモーターショーでデビューさせ、その1年後あたりに国内外で発売になる、といったパターンで登場するのが一般的だが、最近はコロナ禍の影響で各所のモーターショーが開催出来なくなっており、先が読みにくくなっている」。
■証言2:首都圏レクサス店営業関係者
「ヤリスクロスのレクサスバージョンが投入されれば、輸入車のベンツ、BMW対抗では有力な武器になる。レクサスは国内での発足当初から、べンツ、BMWから20%程度のシェアを食うというのをターゲットとしてきたが、今日まで達成できないでいる。
現在までトヨタのプレミアムモデルを浸食するほうが多くなっている。これを打破し本来の目的を達成させるには、SUVやミニバンのプレミアムモデルのラインナップ&充実させることが重要である。
こうした戦略だと、トヨタブランド車も強いので、シェアを浸食されず、レクサスブランドとの両立が可能になると予想している」。
【画像ギャラリー】ヤリスクロスのSUV版が加わればレクサスSUV陣は盤石の態勢!?
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