
■ 自動運転での事故の責任の所在は? 自動運転は2010年代に入ってから、画像認識技術の研究開発が世界各国で進んだのと並行して、車載の各種センサーの進化、量産化などにより、実用化に向けての実証試験が世界各地で盛んになった。 そうした中で大きな課題となったのが、事故発生時の責任の所在の明確化だ。 通常の交通事故の場合、事故に直接関係した人のうち、最も過失が重い人が第一当事者となる。また、出会い頭の自動車どうしの接触事故などで過失の度合いが同程度と思われる場合は、負傷の程度が少ない方が第一当事者となり、事故に対する責任が重くなる。これが自動運転車になると、責任の所在についてさらに複雑な解釈が必要になる。 自動運転は、国際的にレベルが1から5まで設定されている。レベル5がいわゆる完全自動運転であり、自動運転車が一般車両と同じように公道を走るイメージである。 レベル1、レベル2は、運転の主体が、従来の自動車と同じく運転者にあり、システムは運転者をサポートする。レベル3~5は、運転の主体をシステムが担うという解釈だ。レベル3では、限定された条件下でシステムがすべての運転タスクを実施する。例えば、ホンダが2021年3月に正式発表したレジェンドに搭載する「Honda SENSING Elite」では低速走行時に自動運転となる。 トヨタは、eパレットは技術的には「レベル4」が可能としているが、東京パラリンピック選手村では、車両内にオペレーターが常時搭乗していた。横断歩道では手前でいったん停止した後、運転再開の指示をオペレーターが行うなど、安全に対して細心の注意を払うため、走行条件によって一時的に人間がシステムをサポートする形とした。また運行管理システムとして、目視で遠隔管理を行う「e-TAP(e-Palette Task Assignment Platform)」を導入し、交通事故ゼロを目指してきた。
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