Pages

Saturday, March 21, 2020

千葉虐待死判決 社会全体で子どもの安全確保を - 愛媛新聞

社説

千葉虐待死判決 社会全体で子どもの安全確保を

2020年3月22日(日)(愛媛新聞)

 昨年1月、千葉県野田市の小学4年栗原心愛さんを虐待し死亡させたとして、傷害致死罪などに問われた父勇一郎被告の裁判員裁判で、千葉地裁は懲役16年の判決を言い渡した。

 被告側は罪は争わないとしつつ、暴行の多くを否定したが、判決は起訴された六つの罪を全て認定。「尋常では考えられないほど凄惨(せいさん)で陰湿」とし、これまでの同種事件を上回る異例の量刑とした。

 子どもは親の所有物ではなく虐待は絶対に許されない。判決が示したメッセージは明白だ。悲惨な虐待事件を根絶するためには、社会全体で子どもの安全を確保する仕組みを構築していく必要がある。

 この事件では、勇一郎被告は1年以上にわたって心愛さんを断続的に虐待。食事や十分な睡眠を取らせず、浴室で冷水シャワーを掛け続けるなどして死亡させた。母は被告の暴行を止めなかったとして、傷害ほう助罪で執行猶予付きの有罪判決が確定している。

 公判で被告は涙ながらに謝罪し反省の言葉も口にした。一方で「心愛が暴れたから押さえつけた」などと暴行を否定し、心愛さんが父の暴力を訴えた学校アンケートについても「うそ」と主張した。判決は「責任を心愛さんや母に転嫁し反省がみられない」と批判。理不尽な不満のはけ口として虐待を常態化させたと指摘した。被告は不合理な弁解に終始し、自らの犯罪と向き合わなかった。未来ある子どもの命を無残に奪った罪は重く、量刑は妥当だろう。

 事件を巡っては、児童相談所が判断を誤って心愛さんの一時保護を解除、市教育委員会が学校アンケートの写しを被告に渡すなど、行政の不適切な対応が問題となった。地裁も「児童を守る社会的システムが機能しなかった」と問題視した。全国の関係機関は教訓を生かし、組織の体制整備や連携の緊密化に努めなければならない。

 相次ぐ虐待事件を受け対策を強化する法改正が行われたが、虐待は後を絶たない。全国の警察が昨年摘発した虐待事件で、被害に遭った18歳未満の子どもは過去最多の1991人に上った。心愛さんら54人が死亡し、深刻な状況が続いている。

 虐待の加害者の多くは罪を自覚していないとされる。暴力を繰り返させないためには、加害者を更生させる取り組みも不可欠だ。そうした活動を行う団体の事例では、加害者の大半が親などからの虐待を経験し、怒ったときに暴力以外の表現方法を知らなかった。公的機関が虐待だと判断したら、「しつけ」というような誤った価値観を正すプログラムを受講させる制度なども検討に値しよう。

 来月から親による体罰禁止を盛り込んだ改正児童虐待防止法などが施行される。暴力は子どもの心身を大きく傷つけ、しつけと称しても正当化されない。親にとどまらず、広くこの認識を共有していきたい。

Let's block ads! (Why?)



"全体" - Google ニュース
March 22, 2020 at 06:06AM
https://ift.tt/3blgsEd

千葉虐待死判決 社会全体で子どもの安全確保を - 愛媛新聞
"全体" - Google ニュース
https://ift.tt/37d5nT4
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment