
国内公募投信のインデックスファンドにおける運用コスト(信託報酬等)の引き下げ競争の結果、もっとも先鋭化した「S&P500」インデックスは、信託報酬(税込み)が年0.1%を下回る水準に低下した。同様に競争が激しい分野が、日本を除く先進国株式指数である「MSCIコクサイ(配当込み、円ベース)」に連動したインデックスファンドだ。こちらは、信託報酬(税込み)が最低で年0.1023%(税抜0.093%)になっている(期間限定除く)。コストは少しでも安い方が投資家にはメリットだが、はたして0.1%程度のコストの差が実際にパフォーマンスにどれほど影響するのだろうか? 現実のファンドの運用実績から、パフォーマンスとコストの関係を調べた。
野村アセットマネジメントが設定・運用する「野村 スリーゼロ先進国株式投信」は、「MSCIコクサイ(配当込み・円ベース)」に連動することをめざすインデックスファンドで、信託報酬がゼロのファンドだ。信託報酬ゼロは2030年12月31日までの期間限定で、その後は年0.11%(税抜0.1%)以内の率とするとされているが、これからでも9年超はゼロ%で投資ができる。販売会社が野村證券に限定されているため、残高は13.7億円と大きくはないが、現時点で最低コストのファンドであることは間違いない。そこで、このファンドのパフォーマンスをベースに、信託報酬が年0.1023%の「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」と年0.66%の「eMAXIS先進国株式インデックス」を比較した。
3ファンドともに、連動をめざすインデックスは「MSCIコクサイ(配当込み・円ベース)」であるため、パフォーマンスの推移は重なっている。半年や1年間では、ほとんど差が認められないが、1年を超えてくるとパフォーマンスの差が徐々に開いてくることがわかる。
今回の比較は、「野村 スリーゼロ先進国株式投信」が設定された2020年3月16日を起点としているため、比較期間は21年8月11日までの約1年5カ月間でしかない。運用期間の半年後の20年9月16日のパフォーマンス格差を比較すると、信託報酬が0.1023%の「eMAXIS Slim」との差は0.08%でしかない。信託報酬0.66%の「eMAXIS」との差は0.36%だ。1年後の21年3月16日には、この差が「eMAXIS Slim」で0.15%、「eMAXIS」では0.72%に広がる。さらに、約1年5カ月経過した21年8月11日では「eMAXIS Slim」で0.22%、「eMAXIS」では1.02%になる。0.22%程度の差であれば目をつぶることもできるだろうが、さすがに1%を超えて差が出ると気になるだろう。
からの記事と詳細 ( こだわりたいインデックスファンドの運用コスト、0.1%でも馬鹿にできない差(モーニングスター) - Yahoo!ニュース )
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