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Friday, June 12, 2020

銀行が貸し渋りをすると、経済全体が一気に打撃を受ける理由(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース

 「銀行に貸し渋りをされたら他の銀行から借りればよい」というのが理屈ではあるが、実際には容易ではない。だから貸し渋りの景気への悪影響が深刻なのである。(塚崎公義)  新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、世界的に経済活動が深刻な打撃を受けている。それが金融危機に発展する可能性もリスクシナリオとして考えておくべきかもしれないと思い、数回のシリーズを組むことにした。メインシナリオではないので、過度な懸念は不要だが、頭の片隅には入れておいていただきたい。  今回は第4回であり、金融危機の全体像については第1回「リスクシナリオとしての金融危機を考えるべき理由」をご参照いただければ幸いである。 ● 銀行は融資に際して借り手の返済能力を精査する  銀行は、融資に際して借り手の返済能力を精査する。借り手が倒産して、融資した資金を返済できなくなっては、銀行の損失になってしまうからである。株主有限責任の原則によって、借り手の株主の信用力が当てにできないからなおさらである。  以前からの取引銀行であれば、借り手のことをよく知っているので、業況の急変でもない限り、「また貸してください」「わかりました」で済む。だが、取引のない銀行に融資を申し込むと、「御社の返済能力を精査しますので、時間をください」となるはずだ。  銀行が貸し渋りをしている時には、多くの借り手が隣の銀行に借り入れの申し込みをしているだろうから、隣の銀行で精査の順番待ちが起きることもあるだろう。  そうして融資実行までに時間がかかる間、材料が仕入れられなくて事業活動がストップしてしまい、倒産してしまう借り手も多いはずだ。

● 多くの銀行が一斉に貸し渋りをする場合も多い  取引銀行が放漫経営などによって自己資本が減った場合は、隣の銀行は貸し渋りをしていないかもしれない。  しかし、バブルが崩壊した時や、深刻な不況の時などには、多くの銀行の自己資本が一斉に減るため、銀行が一斉に貸し渋りをする場合も多いだろう。  そうした場合には、取引銀行に貸し渋りをされた借り手が、他の銀行に借りに行っても貸してはもらえないはずだ。 ● 銀行は既存の融資先には甘い面がある  融資の申し込みを受けた銀行が借り手の信用力を精査するとき、返済能力に疑いがある場合は融資を断るのが原則である。赤字の会社が融資を申し込んできても、銀行は融資を断るはずだ。  しかし、この原則には大きな例外がある。既存の融資先に関しては、判断が甘い場合があり得るのだ。  100万円貸してある融資先が赤字になったとする。「100万円貸してください。それで借金を返しますから」と言われた時、銀行が考えることは「融資を断ったら何が起きるのか」である。  融資を断ったときに、借り手が破産して、持っている設備機械がスクラップ業者にたたき売られてしまったりすると、融資がほとんど回収できないかもしれない。そうした可能性があるのであれば、100万円を融資して、借り手が将来、黒字を回復して、融資を全額返済してくれる可能性に賭けた方がよいという判断をするわけだ。  そうだとすると、「赤字の会社は、取引銀行が貸し渋りをしなければ引き続き融資が受けられるが、取引銀行から貸し渋りされたら他の銀行からは借りられない」ということになりそうだ。

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