国内公募の追加型株式投資信託で、株価などの指数に連動する投資成果を目指すインデックス型の純資産残高が増えている。5月時点で19.8兆円と、過去1年間で約4.5兆円を積み増した。投信全体に占めるシェアは25%に迫っている(ETF=上場投資信託を除く、図表1)。一方、アクティブ型(積極運用型)は依然として大半を占めるが、1年前に8割以上あったシェアは76%程度まで下がった。

伸びが著しいインデックス型ファンドを5月末時点の残高順にランキングしたところ、上位10本のうち6本が積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の対象だった(図表2)。1~3位はいずれもつみたてNISA対象で、米国株式指数に連動を目指すファンド。この3本だけで残高は2兆円を超える。

残高が最も大きい「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」はこの1年間で6768億円の資金が流入し、運用益も含めると残高が8000億円近く増えた。5月の単月では全ファンド(ETF除く)のなかで資金流入額が最多だった。米国の株式相場は金融引き締めなどの影響で年初から下落基調だが、このタイプのファンドへの資金流入は続いている。
つみたてNISA対象ファンド以外でも確定拠出年金(DC)向けのファンドが3本あり、積み立て投資が根付いてきていることが見てとれる。このうち2本(6位と9位)はMSCIコクサイ・インデックス(円ベース)に連動を目指すファンドで、10位の「三菱UFJ プライムバランス(安定成長型)(確定拠出年金)」は唯一のバランス型ファンドだった。
日経平均株価など国内株式の指数に連動を目指すファンドはランキング圏外だった。次点の11位に「インデックスファンド225」、12位に「日経225ノーロードオープン」が並んだ。国内資産でランクインしたのは、5位の「ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)」のみ。5月まで年間720円(1万口当たり、税引き前)の分配金を出したことや、1年リターンがわずかにマイナスとなったことが響き、1年前と比べて残高は減少した。
(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)
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